経済教室:債務問題、3年後に再燃も

経済教室:債務問題、3年後に再燃も
揺らぐユーロ>>中
「救済」なら通貨下落
根本的解決の可能性低い
伊藤隆敏東京大学教授
(日経10年12月16日)
(略)
 ユーロ崩壊の可能性はあるのだろうか。ありそうなシナリオは、救済コストが高まるなか、ドイツやフランスの国会で、支援のための資金の拠出が拒否されることである。(略)しかし現段階でユーロ圏各国は、経済的コストがかさんでもユーロ圏を維持するという「政治的な意思」をもっているように見える。
(略)
 しかし、このような事前規律を求めても、それに失敗して「次の危機」が起きた時、本当に債務不履行を容認できるのか疑問である。他の健全国への波及をおそれて、結局は「救済」=ユーロ安が何度も繰り返されるのかもしれない。