フェアウェル 悲しみのスパイ


 
面白かった。
地味な映画なんだけどね。
スパイ活動の実態もさることながら、興味深かったのは。。。
ソ連の軍事費の40%が諜報活動費だった
ということ!
映画の中でもレーガン大統領はじめ高官たちが「まさか!」と絶句していた。
盗んだ技術で社会を支えている!
”フェアウェル”はそれを分かっていたから情報を遮断すればソ連は崩壊すると読んだ。
レーガンはそれを理解したので、スパイ網を一掃すると同時に「スターウォーズ計画」を立ち上げた。
技術を盗めないようにしたうえで競争を仕掛ければソ連は着いてこられず崩壊すると考えたのだ。
そしてそのとおりになった!
フェアウェルは自分で言ったとおり世界を変えたのだ!
まったくもって驚きの真相だ。
因みにレーガン役の俳優がソックリでワロタw
 
ところで「技術を盗んで社会発展」というのは最近も良く聞く話
ええ、そうです。あの国です。中国様がまさにいまこれをやっているのです。
しかし米国はソ連にしたような意地悪をしない。
そこには黙契があるからだ、というのがソエジーの見立て。
 
あ、因みに韓国も同じことやっていますね。
韓国の研究所はリストラされた日本人技術者で一杯ですw
でも韓国経済を支えるのは地政学上日米共同の利益なので大目に見てやっているんです。
あれは分かった上で放置しているんですよ。
さすがに最近は私企業は許さなくなりましたけどね。
 
ところで”フェアウェル”はなぜこんな危険な活動をしたのか。
映画では何度も八ミリ映写で子供の映像を眺める姿が描かれる。
彼は金銭や個人的欲望のために活動したのではなかった。
子供たち未来の世代のためにソ連という歪んだシステムを終了させたかったのだ。
そして最後には面子を潰されたCIAによって売られて殺されてしまう。
でも彼は満足だっただろう。
そんな男がいることがロシアの奥深さだと思う。