漢字文明にひそむ中華思想の呪縛

漢字文明にひそむ中華思想の呪縛

漢字文明にひそむ中華思想の呪縛

   
これは漏れが外国暮らしから帰ってきてから読んだ。
当時漏れは東南アジアの文化と中国文明の関係に悩んでいた。
東南アジア、特に山間の少数民族の文化は、田舎に及んだ中華文明という単純なものとは思えなくなっていたからだ。
どっちかというと、これがオリジナル?
じゃあ、いま中国大陸を占めているあの「中国人」ってなにもの?
 
そしてこの本の中で、古代中国語はむしろタイ語に近い。
タイ族客家などこそ本来の古代支那人の末裔ではないか、という指摘に衝撃を受けた覚えがある。
たちまちは漢字廃止論の本なのだが、その点は賛同しない。
漏れは漢字はアルファベットなどより便利なものだと思っている。
しかし、その言語学的考察が古代史考察に交差するあたりに興奮して読んだ。
なんか黄さんは中国憎しのあまり主観的バイアスのかかった本を書くこともあり毀誉褒貶激しいのだが、日中台英他を自在に操る知識人として、何気なく書かれた知識に知らないことが多く、目の離せない人だ。(問題は参考図書に台湾のものが多くて追跡して読めないことなんだけど(^_^))
        
追記)
ちなみに黄さんを攻撃する親中派には、黄さんの嫌中感情を糾弾するむきが多いけど、漏れはそのせいで分析が鈍らないならそれ自体は批判すべきことではないと思う。(自分が反中になるかどうかとは別)
だって「中国人」が台湾でなにをしてきたかを考えれば当然じゃないか。
日本人のやったどんな僅かなミスでも反日感情の正当化に利用するわりに、逆の想像力は働かないんだよね、サヨクって人たちは。
サヨクって内弁慶の世界知らずが多いからだろうか。
ほんとダブスタばっかり。
小谷野敦が「卑怯は左翼の専売特許かと思っていたが・・・」云々書いていたけれど、漏れもそんな感じを持っている。
団塊世代のパトスはだから継承されなかったんだろう。