弥生文化と古代中国

弥生文化と古代中国

弥生文化と古代中国

   
漏れは日本人を古代「中国人」の分派と考えている。
だけど現代の「中国人」とは異質であるとも考えている。その意味では確かに日本人は「中国人」ではない。
つうのは、古代「中国人」は滅んでしまい、漢=ヒト化してしまったからだ。
漢人というのはアメリカ人というのと同じ概念で、民族性を失った”ヒト”ということである。
ぐちゃぐちゃの社会混乱の果てに赤裸々に動物化したヒトの群れである。
だから漢民族主義という言葉に違和感がある。
 
それは兎も角、漏れは古代中国人には親近感を持つのだ。
それは具体的な繋がりの感覚とでもいうものである。
だから王先生のように古代中国史に位置づけて日本を研究するのは極めて自然なことと思う。
中華帝国が日本を支配するのじゃ〜とかいう中共厨に利用されなきゃいいのである。
 
で、この本は淡々としていて非常に説得力があった。
著者は日本の学者より弥生時代の金属器生産と規模を古く大きく考えている。
そしてそれは朝鮮半島経由というより中国呉越地方からダイレクトに伝わったと見る。
朝鮮半島の金属器文化の一部は逆に日本経由で伝わったと考えているほどだ。
また、朝鮮半島の金属器文化は従来の楽浪郡設置(BC108)より古く、秦帝国崩壊期の燕・斉・趙からの難民がベースを作ったとする。秦ナラ=新羅の話も出てくる。
おもしろいのは魏鏡の制作者陳ファミリーが呉→魏→倭と移動してきたと比定することだ。すげえ具体的(^_^)
   
ローマ文化王国‐新羅

ローマ文化王国‐新羅

それにしても新羅とは不思議な国だよなあ