八幡神と神仏習合

八幡神と神仏習合 (講談社現代新書)

八幡神と神仏習合 (講談社現代新書)

 
この本を読んでも相変わらず違和感があるのは、起源1〜3世紀に「新羅」から北九州へ渡ってきた「秦」一族と、その氏神たる八幡神とはなんであったのか、ということだ。
というのも韓国人が日本に自由に移住して勢力を伸ばせるということが不自然に思えるのだ。というのも既に1世紀には北九州に倭国連合が成立しており、空き地に植民するごとき移民など不可能であった。よってその時期の移民は倭国政権の合意のもとに行われたはずだが、その際既成宗教との衝突が起こらなかったのはなぜなのだろう?結局仏教伝来のときと同じく、それまでの神の系譜に習合できる素地があったからではないか。するとその元となった神とはなんだろうか?それが航海と嵐の神であるヤハタ神なのではないだろうか?