- 作者: 竹田恒泰
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2008/02/14
- メディア: 新書
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サヨクは怒るかもしれないが、歴史というのは権力・権威の歴史を軸に理解するしかない。
そして日本の場合、名目的な権力はすべて権威である天皇との関係で規定される。
だから天皇という存在から日本史を眺めるのは非常に有効なのだ。
漏れは竹田さんの歴史認識には不満を感じる部分もあるが、同意できる点が多々ある。
この本で膝を打ったのは日本国憲法無効論についてだ。
漏れは「日本国憲法はGHQに押しつけられたのだ」ということは事実であり争いの余地がないと考えている。
しかし一方で、旧憲法が合法的に改正された形式をとっているのだから無効論は当たらないと判断している。
さらに補足すればGHQが去ってから56年間自ら改正しようとしなかったのだから実質的に国民に承認されたともいえる。
出自はともかく法的地位に揺らぎはないのだ。
だから「8月革命説」「憲法無効論」のどちらも成立しない、という竹田氏の認識に100%賛成である。