創作の本能 国境を越えて(北岡賢剛)

   
ぜったい見に行こうっと。
   
創作の本能 国境を越えて
◇障害者の芸術作品、世界の名品とともに展覧会◇
北岡賢剛

http://lapolapola.com/?p=39
(日経3月6日朝刊文化44面)
   
漏れはアウトサイダーアートって凄く好きなんだが、精神病者精神障害者を一緒にしちゃイケナイのかもしれないけど、結局「健常者」枠を外れたときに、生命の本源的ななにかが現れてくるという意味では同じなんじゃないかと思う。てか、理屈抜きで面白いんだよな〜。漏れも近いもんがあるからなあ(^_^;)しかし、動物は創作しないわけで、やっぱ人間ってなんか猿とは違うんだろうなあ。手を使うというか、表現する欲求がビルトインされた存在なんだろうなあ。ヴィットゲンシュタインじゃないけど、なぜある表現を面白ええ!と感じるんだろうね。縄文土器とか鼎とか、実用性不詳な古代遺物あるけど、祭器って一種の神懸かり=アウトサイダーアートだったんじゃないかなあ。ま、兎も角東京に来たら行こう。
   

 大学卒業後の一九八六年、私は滋賀県の「信楽青年寮」に入った。寮には粘土で陶芸品を作るチームがあり、コップや茶碗といった実用品の製作を、もっぱら知的障害者に指導していた。
 ところが、できあがってくるのは穴のあいたコップや、装飾過剰で口をつけられない茶碗ばかり。あるいは、何の用途もない怪獣風の造形物。障害者たちはそれを来る日も来る日も、何かに突き動かされるように、大量に作り続ける。
 全部焼くわけにもいかず、我々は「作品」のほとんどを土練機に放り込み、粘土に戻した。飽くことを知らない創作欲に、閉口することもあった。だが、へとへとになって土練機を回すある日、一体このエネルギーは何なんだと、私は考えるようになった。
(中略)
こうして開催にこぎつけた「アール・ブリュット/交差する魂」展は先月、北海道立旭川美術館で最初の会期を終え、現在は本拠地NO−MAに巡回中。五月には東京へ行く。同時にアール・ブリュット・コレクションでも、日本人作家十人が参加する「ジャポン」展を九月下旬まで開いている。