死の直前は夢から醒めるのか?

                        
時事とは関係ないのだが、お酒を飲んだ翌朝などに思い出す話がある。
                         
(1)昔母が秘書をしていたという大企業の社長さんは骨董が趣味で大コレクションがあったそうなのだが
   亡くなる直前のこと「なんでこんなもの集めたんだろうなあ」とすっかり興味を失っていたそうだ。
                        
(2)分裂病者は死ぬ直前に正気に戻るらしい。
                           
(3)ある変質者中年男性がSMクラブで女王様に縛られて足蹴にされて(;´Д`)ハァハァしていたそうな。
   ところが次の瞬間「すいません。痛いので止めてください。どいてくれますか?」と言ったそうだ。
   女王様はプレイの延長かと思い、奴隷の分際で生意気だとビシッと鞭をふるった。
   そしたら男性は憤然と立ち上がり、唖然とする女王様を平手打ちして出ていったとか。
   つまりある時突然変態性欲が蒸発して消えることがあり得るらしい。
                             
お酒を飲んだ翌朝は妙に白々しい気分になる。大げさに言えば意識が変容しているのだ。
そして昨晩までの見えていなかった自分の思いこみを意識する。
プチ覚醒。
正直僕の人生の困難は僕の特殊な世界観=思いこみに起因していると思う。
だからそういう無用の思いこみを捨て去りたい。
覚醒話は僕の期待につながるものであるのだ。
ただ(3)は別にして(1)(2)とも「生」の終わりに訪れるもののようである。
幸福な思いこみは生きる活力なのだろう。
全てに覚醒するということは即ち全てが空しいということで、結局死ぬ=無になることなのではないだろうか。
楽になるかもしれないが人間的幸福とは別物だ。
そういう意味での覚醒などほとんどの人は求めていないのではないだろうか。
人間的現実の中で不安や苦悩から解放される幸福を願っているのだと思う。
          
色即是空空即是色・・・